【目次】
デスクワークで腰痛を引き起こす「3つの原因」
【1】お腹の筋肉(腹直筋)が硬くなっている

デスクに座りっぱなし状態が続くとお腹に脂肪がつきやすくなるし、腰にも負担がかかり腰痛に…。まず、お腹に脂肪がつきやすくなるのも、腰痛になるのも「お腹が硬くなっている」のが原因。
ここで疑問に思うのが、腰痛はお腹が硬いことも関係があるの?ということ。実はお腹の筋肉=腹直筋(ふくちょくきん)が硬くなると反り腰になりやすく、骨盤が歪み、腰に負担がかかってしまうことで腰痛になってしまうのです。
お腹痩せ&腰痛解消に効く!2分でできる「お腹ほぐし」メソッド
【2】お尻の筋肉(大臀筋)が凝り固まっている

腰の痛みは腰そのものよりも、お尻の筋肉=大臀筋(だいでんきん)に原因があることが多く、その理由は大臀筋と腰の筋肉は連動して動いているから。座りっぱなしや立ちっぱなしで動かないと、大臀筋が使われず硬直化し動きが悪くなるので、腰の筋肉に負荷がかかり、腰痛を引き起こしてしまうのです。
大臀筋とは、お尻を覆うようについている大きな筋肉。骨盤を安定化させて美しい姿勢の維持する役目や、歩行やランニングのサポート、基礎代謝に大きく関わっているので、柔軟にしておくことは大事なこと。
そして、たとえ腰痛の自覚がなくても座りっぱなしでいることが多い人は、大臀筋を圧迫し続けているので、ハリを失い丸みがなくなるため垂れ尻に…。だれもが積極的にケアしておくのがいいのですが、大殿筋は大きい筋肉なので、セルフマッサージはしにくいのが難点です。
オフィスで腰痛解消&ヒップアップを!【村木さん指導】すぐに効く大殿筋ストレッチ
【3】背骨(胸椎)の動きが悪い

背骨の一部分である「胸椎」。首の下からみぞおちのあたりまで12個積み重なっている骨なのですが、姿勢の悪さや肩コリ、腰痛などに大きく関わる重要な脊椎です。
背骨のなかでも硬くなりやすいのが「胸椎」。上半身をひねったり、反らしたり、丸めたりする動きの際、しっかりと回旋する必要があるのですが、硬く回旋しづらくなると上半身の動きが悪くなるだけでなく、その上と下にある「頚椎」「腰椎」に負担がかかり、肩コリ、首コリ、腰痛を引き起こしてしまいます。
「胸椎」が硬くなるのは、長時間のパソコン作業やスマホチェックなどの姿勢の悪さが原因。前傾姿勢の猫背のまま、動かないとガチガチに凝り固まってしまうのです。これによって肩コリ、腰痛だけでなく、呼吸がしづらくなり浅い呼吸になるので、体調不良につながることも。
猫背、肩こり、腰痛が改善!村木宏衣さん直伝・芯からほぐす「胸椎ストレッチ」
「腹直筋」を緩めるストレッチ【3選】
【1】「お腹痩せ」&「腰痛」に効くストレッチ
お腹の「脂肪をほぐす」「腹直筋をほぐす」という2ステップで、いずれも座ったままできるし、たった2分で完了。デスクワークの合間に行って、脂肪も腰痛も一掃しましょう!
<STEP.1>お腹の脂肪をつかんだまま、膝を上げ下げする
椅子に座り、お腹の脂肪が気になるところを深くつかんだまま、左右の膝を上げ下げします。左右の上げ下げで1カウントとして、1か所につき5回ずつ行いましょう。これなら手の力を使わずに、簡単に効率よくお腹の脂肪、老廃物をほぐして流すことができます。

<STEP.2>腹直筋を細かくマッサージする
腹直筋とは、胸の下から恥骨あたりまで縦に長く覆っている、いわゆる「シックスパック」をつくるときに重要な筋肉のこと。ここが硬くなると脂肪を溜め込みやすくなるし、腰痛も引き起こします。
右手で左側の腹直筋をほぐしていきますが、中指と人差し指の指の腹を使って、左右に小刻みに動かしながら胸の下から恥骨あたりまでマッサージをしていきます。1か所につき6往復行って。同様に左手で右側の腹直筋をほぐしていきましょう。

\このストレッチの効果とポイント/
1.運動不足&長時間のデスクワークでお腹周りに脂肪がつきやすくなるし、腰痛引き起こす。
2.原因は「お腹が硬くなっていること」なので、お腹をほぐすことが課題に。
3.村木さんのメソッドはお腹の「脂肪をほぐす」「腹直筋をほぐす」という2ステップで完了。
4.腰痛や便秘解消になり、ウエストもすっきりするので習慣化するのがおすすめ。
お腹痩せ&腰痛解消に効く!2分でできる「お腹ほぐし」メソッド
【2】「ぽっこりお腹」&「腰痛」を解消し「骨盤の歪み対策」をするストレッチ
椅子に座ったまま、たった60秒で、腹斜筋を緩めることができる簡単さがうれしいところ。しかもくびれの復活だけでなく、骨盤の歪み対策、腰痛解消にも効くので体調不良改善にも。ぜひ習慣化してくださいね。
<STEP.1>椅子に座り、耳に手を当てる
まっすぐの姿勢で椅子に座ります。足は肩幅に開き、床にしっかりとつけること。そして手を耳に当てて、腕はしっかりと左右に開きましょう。これが基本姿勢です。

<STEP.2>上半身を左に倒してストレッチする
STEP.1の体勢のまま、上半身を左に倒します。お尻が浮かないように、腹斜筋をしっかりと伸ばすのをイメージして30秒キープしましょう。右も同様に行ってください。

\このストレッチの効果とポイント/
1.ウエストが太くなってきた、と感じる人がまずやるべきは「腹斜筋のストレッチ」。
2. 腹斜筋が硬くなっていることで脂肪を溜め込みやすくなっている可能性が。
3. 腹斜筋が柔軟でしっかりと稼働していれば、お腹周りはすっきり状態に。
4. このストレッチはくびれ復活だけでなく、骨盤の歪み、腰痛の解消にも効果的。
村木宏衣さん指南|たった60秒で完了!ぽっこりお腹を解消し、くびれをつくる「腹斜筋ストレッチ」
【3】「腰痛」&「体調改善」に効くストレッチ
外腹斜筋と内腹斜筋腹斜筋を同時にストレッチしながら、背骨をしっかりと回旋させるので背中のコリ解消にも効果的!壁さえあればできますし、腰痛解消、内臓の活性化など、体調改善にも有効。とても簡単なので、隙間時間の習慣にしてみてくださいね。
<STEP.1>足を腰幅に開いて立ち、肘を曲げて右手を上げる
壁を背中して立ちます。足を腰幅に開くことでしっかり踏ん張れて、体幹が鍛えられる効果も。腕はしっかりと開きましょう。

<STEP.2>上半身を左方向に捻り、右手で壁をタッチする
この時手が下がらないようにキープし、背骨が回旋するのを意識しながら上半身を捻じりましょう。そして手のひら全体で壁をタッチします。これを左右交互に行いますが、左右で1セットとして10〜20回行いましょう。

\このストレッチの効果とポイント/
1.ウエストがもたつくのは腹斜筋が硬化し脂肪を溜め込みやすくなっている可能性が。
2.腹斜筋が柔軟でしっかりと稼働していれば、お腹周りはすっきり状態に。
3.上半身を捻って腹斜筋を緩めるこのストレッチは、くびれ復活に効果的。
4.この動きは背骨を回旋させるので背中のコリ、腰痛解消になるので習慣化がおすすめ。
くびれをつくり、コリも一掃!村木宏衣さん考案「壁タッチ上半身捻りメソッド」
「大殿筋」を緩めるストレッチ【2選】
【1】「腰痛解消」&「ヒップアップ」に効くストレッチ
座ったままでできる大殿筋ストレッチ。片足を使い、左右30秒ずつストレッチするのですが、たった1回で腰痛が軽減して下半身が軽くなるのを実感しますよ。計60秒で完了するので、デスクワークの合間にぜひやってみてください。
<STEP.1>椅子に座り、左脚を右の太ももの上に乗せたまま前傾して体重かける
まず、脚を腰幅に開いた状態で椅子に座り、左脚を右の太ももの上にのせます。そして右手で左の足首をつかみ、左手は左の膝あたりにおきます。
次に体重をかけるように上半身を前傾しますが、左手は左膝をプッシュし、ストレッチの負荷をかけるようにしましょう。このまま30秒間キープを。反対側も同様に行ってください。

\このストレッチの効果とポイント/
1.座りっぱなしでも立ちっぱなしでも起こる腰痛は、お尻の筋肉=大臀筋のコリが関与。
2.動かないことで大臀筋が使われず硬くなるため、腰の筋肉に負担がかかり痛みを発生。
3.さらに大殿筋はお尻の丸みをつくる筋肉でもあるので、ケアしなければ垂れ尻に!
4.対策は大殿筋がしなやかなハリを取り戻すためのストレッチをこまめに行うことが有効。
オフィスで腰痛解消&ヒップアップを!【村木さん指導】すぐに効く大殿筋ストレッチ
【2】「ギックリ腰の予防」&「ヒップアップ」に効くストレッチ
大臀筋をしっかりとほぐしてヒップアップ効果を高める、椅子を使ったストレッチです。お尻が丸く整うのはもちろんのこと、ギックリ腰の予防にもなる、とても気持ちがいいストレッチなので、ぜひやってみてくださいね。
<STEP.1>椅子の座面に左足をのせる
椅子の背もたれをつかんで、左足を椅子の座面にのせます。

<STEP.2>左膝を外側に倒すことで大殿筋のストレッチに
次に左膝を外側に倒しながら、左足の外側の側面を椅子の座面につけます。イタ気持ちいい位置まで膝を倒して20秒キープを。右足も同様に行いましょう。

<STEP.3>膝をしっかりと倒した状態で椅子の上にのせ、負荷をかける
更に深くストレッチするために、左膝を横に倒した状態で、椅子の上にベタッとつけます。このとき手で座面をつかむと安定します。右足は伸ばして、かかとを床から浮かせた状態にして、上体を下げて負荷をかけるとしっかりと大殿筋がストレッチされます。このまま20秒間キープを。反対側の足も同様に行いましょう。

\このストレッチの効果とポイント/
1.長時間座りっぱなしでいるとお尻の筋肉=大臀筋が硬くなりハリを失う。
2.大臀筋の柔軟さがなくなると、お尻は丸みをキープできずに垂れて下がってしまう。
3.大臀筋を柔軟にしてハリを出すためのストレッチが有効。
4.下半身の冷え解消やぎっくり腰予防にもなるので、体調管理として習慣化がおすすめ。
垂れてつぶれたお尻の形を丸く整える!【村木さん指導】椅子を使ったヒップアップストレッチ
「胸椎」を緩めるストレッチ【2選】
【1】「腰痛」&「首コリ」に効くストレッチ
座ったままでできるし、たった40秒で完了するので、デスクワークの合間におすすめです。首コリ、腰痛の改善、そして浅くなっていた呼吸が深くなるなど疲れにくい体づくりに効果的ですし、スマホチェックやパソコン作業で猫背になった姿勢の改善にもいいですよ。
<STEP.1>右手を右膝の内側に、左手は椅子の背もたれ側を持つ
背筋はピンと伸ばして、右手を右膝の内側に、左手は椅子の背もたれ側を持ちます。これが基本姿勢です。

<STEP.2>お腹、胸、頭の順番にゆっくりと右方向にねじる
上に伸びていくイメージで、お腹、胸、頭の順番にゆっくりと右方向にねじっていきます。つい首から先にねじってしまいがちですが、必ずお腹からねじるようにしてください。
ねじり切ったところで、深呼吸しながら20秒キープしましょう。逆側も同様に行ってください。

\このストレッチの効果とポイント/
1.「胸椎」は、姿勢の悪さや肩コリ、腰痛などに大きく関わる重要な脊椎。
2.スマホチェックやパソコン作業などで、前傾姿勢でいると「胸椎」が硬くなりやすい。
3.「胸椎」をほぐすこの「背骨ストレッチ」を行うと肩コリ、腰痛、猫背の解消に効果的。
4.座ったままでたった40秒で完了。こまめに行うと疲れにくい体に!
村木宏衣さん指南|たった40秒で肩こり、腰痛に効く!座ったままで芯からほぐせる「背骨ストレッチ」
【2】「腰痛」&「肩コリ」&「猫背」に効くストレッチ
「胸椎」が硬くなるのは、長時間のパソコン作業やスマホチェックなどの姿勢の悪さが原因。前傾姿勢の猫背のまま、動かないとガチガチに凝り固まってしまうのです。これによって肩コリ、腰痛だけでなく、呼吸がしづらくなり浅い呼吸になるので、体調不良につながることも。なので、スマホ、パソコンユーザーは全員、胸椎を緩める対策は必須。壁さえあれば、どこでも簡単にできるストレッチ法。上半身がスッキリ、ラクになるのでおすすめですよ。
<STEP.1>右手で壁を押しながら、左肘を右肘に当てる
足は腰幅に開いて立ち、右手で壁を押すような体勢になります。このとき腕は曲げずにしっかりと伸ばしてください。そして、左肘を右肘につけます。

<STEP.2>右腕を伸ばして押し、みぞおちからひねるように体を開く
右腕をしっかりと伸ばして押す、その力を利用しながら体を開くようにひねります。その際、みぞおちからひねるように回転させて、左肘を斜め上に引き上げるように開いていきます。目線も左肘の方向に向けて、そのまま3回深呼吸を。これを左右10回ずつ行いましょう。

\このストレッチの効果とポイント/
1.「胸椎」とは、姿勢の悪さや肩コリ、腰痛などに大きく関わる重要な脊椎。
2.スマホやパソコンの長時間使用によって「胸椎」が硬くなりやすい。
3.肩コリ、腰痛に悩む人は、「胸椎」をほぐす=回旋の可動域を広げる対策がおすすめ。
4.この壁を使ったストレッチなら、簡単に「胸椎」ケアができて上半身がラクになる効果が。
猫背、肩こり、腰痛が改善!村木宏衣さん直伝・芯からほぐす「胸椎ストレッチ」
- TEXT :
- Precious.jp編集部